活動計画

平成28年度は下記の課題項目に関する業務を実施します。

(1)「情報科」入試実施における評価手法の検討

1-1)次期学習指導要領を加味した知識体系の整理

これまでに実施した「情報科」模擬試験問題を対象として、次期学習指導要領の知識体系、教科情報I,II(ともに仮称)に組み入れられる学習項目との関係を整理する。

1-2)理工系大学教育の分野別質保証、参照基準を考慮した「情報科」入試評価項目の検討

日本学術会議の大学教育の分野別質保証委員会では、専攻分野毎に大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準を設けている。ここでは、主に理工系大学教育の各分野および情報学分野で共通的に必要となる「情報科」の内容について考慮し、入試評価項目を検討する。

1-3)情報科での「思考力・判断力・表現力」評価手法の検討

1-1), 1-2) において、知識体系、参照基準を考慮して検討された情報科入試の評価項目について、「思考力・判断力・表現力」を評価するための手法について検討する。

例えば、情報社会に関係した問題を与え、その問題点を分析し、モデル化し、情報モラルにも注意しながら情報技術を活用した問題解決法を示すという方法をCBTで実施することにより、問題を適切に捉える「思考力」、各種アルゴリズムなど情報技術をどのように活用するかと言った「判断力」、モデル化とそのプログラム実装を通した「表現力」などを、多面的に評価することが可能となる。次年度以降に行なうルーブリックによる評価との相関を分析することにより、検討内容を検証し、PDCAサイクルを機能させる。 

(2)「情報科」CBTシステム化に関する研究

2-1)「知識・技能」+「思考力・判断力・表現力」を評価するためのCBTの機能性検討

CBTの機能性を整理し、1-3) で検討している従来からの「知識・技能」に加えて、「思考力・判断力・表現力」を評価するCBTの実施方法を探る。

2-2)「情報科」試行用CBTプロトタイプシステムの仕様策定

新たな枠組みで検討した「情報科」に関する評価方法での試験を試行実施するためのプロトタイプシステム構築を目指し仕様策定を行なう。

2-3)「情報科」試行用CBTプロトタイプシステムの構築

設計仕様に基づいて「情報科」試行用CBTプロトタイプシステムを構築する。まず、CBTの核となるCMS (Content Management System)を設計製作し、そのうえで、CBTプロトタイプシステム仕様に基づいたシステム構築をはかる。次年度には、新学習指導要領に準じた内容を学修した大学1年次学生を対象として試験を試行実施し、その機能性を確認する。 

(3) 情報技術による入試の評価に関する研究

3-1)AI/ビッグデータ技術による試験問題の評価

試験問題作成段階で、AI/ビッグデータ技術の適用可能性について探る。具体的には、問題難易度や評価項目の被覆率等のアセスメントをめざす。平成28年度は小規模な模擬試験実施結果を具体例として、ビッグデータ技術の一種であるクラスタリング等を応用し、問題の難易度や問題間の関連性を自動推定するアルゴリズムを開発する。 

(4) 広報活動と動向調査研究

4-1)「情報科」大学入学者選抜に関するシンポジウムや大会セッションなどのイベント企画

情報処理学会の全国大会にて「情報科」大学入学者選抜を取り扱うセッションを行なうとともに、本事業に関するシンポジウムイベントを企画し、活動を一般に広く周知するとともに意見聴取も行なう。

4-2)高等学校や予備校などとの連携

新学習指導要領や新しい入学者選抜試験、特に「情報科」の取扱いについて、高等学校や予備校などと意見交換することにより、「情報科」入学試験の導入が円滑に行えるよう工夫する。

4-3)産業界での情報関連スキルのニーズ調査

理工系一般学生の情報関連スキルについて、産業界でのニーズ調査を行なう。次年度以降、評価項目設定などに適切に還元することをめざす。

4-4)国内外の動向調査

CBTについて、国内外のさまざまな試験での採用状況、課題などを包括的に調査する。また、世界各国で重要視されつつある情報教育、ならびにその大学入学者選抜への適用状況も調査する。

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大阪大学 大学院情報科学研究科
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